【その13】坂本和歌子さんの器
モノはそれ自体がどんな風であるか以外に
そのモノとどう出会ったのかが大切だと思う。
自分の住んでいる街で出会うのと
旅先で出会うのとではまるで違うし、
本で見るのと、
大切な人からプレゼントでもらうのとでもまた違う。
それはプロダクトと私たちの関わりの重要な側面であると思う。
だからこそ、作り手はどこに、どのように自分の作品を置くのかを選ぶし、
隣にあるものや上にあるもの下にあるものを確認する。
大分県をベースに、器を製作している
坂本和歌子さんはwakako ceramicsというブランドを展開している。
なんといってもこの鮮烈な青がたまらない。
ぼくが彼女の器に出会ったのは夏の湯布院。
とあるギャラリー。
新緑の田園風景広がる夏の湯布院と
彼女の器は不思議に接合していた。
緑の深さ
青の鮮やかさ。
自分用にひとつ器を買って、
プレゼント用にひとつ買った。
彼女の器はグレーやピンク、白もあるけれど
なんといってもこの青に魂を感じる。
購入後、ひょんなことから少しメールでやりとりをさせていただいたのだけど
とても丁寧な文面であったことも心に残っている。
心に残ると血が通う。
ライフスタイルに血が通いますようにといつも願っている。