【その10】石村由起子さんプロデュースのお店
奈良に『くるみの木』というカフェがある。
昨今では当たり前になったギャラリーカフェの草分け的存在。
(ギャラリーカフェっておしゃれな雰囲気で雑貨とか置いてたりするやつね)
くるみの木を作った、石村由起子さんのプロデュースするお店はほんとに素敵。
奈良には、『くるみの木』、『鹿の舟』、『秋篠の森』
東京には『ときのもり』
と全4店舗ある。
参考までにぼくのカフェに対するスタンスを。
まず、ぼくはよくカフェに行くほうだ(と思う)。
少し時間が空けば、さっと入ってコーヒーを一杯なんてこともあるし、作業目的で何時間も居座ることもある。
ただ考え事をしたいから場所を移すという目的でカフェを利用することもあれば、もちろん食事の為にも利用する。
そんな風によくカフェには行くけれども、正直言ってそれほど味覚が鋭いわけでもなく、
だから、どこのカフェがおいしいだとか、ここのコーヒーはおいしいだとかいうのはハッキリ言って、
よくわからない。
それよりもぼくがカフェ(及び部屋)に求めているのは、空間的に居心地が良い(椅子の座り心地、周囲の音、窓からの景色、空間的なのびやかさ、かおり、光)だとか、禁煙かどうかのほうが気になったりする。
ただ、空間的に居心地が良い場所を創りだすというのは案外むつかしい。
採算性などに大きく影響する席数の問題もあるだろうし、光の具合や植栽、家具、店員さんの距離感などかなり複雑な要素の集合体であるから。
石村由起子さんプロデュースのお店の居心地のよさは尋常ではない。(居心地の良さに尋常ではないという表現は不適切だけれど)
いつ行っても安定的にあのクオリティを提供できるのは、すこし異常というか、本当に敬服する。
東京に行った際にはまた『ときのもり』で食事したいなぁ。